剛 / X線天文 / ご挨拶

2017

 
 

X線で見る宇宙は想像を絶します. 光もガスも何もかも飲み込んでしまうブラックホール,爆発する銀河,宇宙を覆う一億度の火の玉.X線は高エネルギー粒子であるがゆえに,宇宙の最も高温でスペクタクルな現象を目の当たりに出来るのです. 私たちと一緒に激動の宇宙を探求しましょう.

 

 ようこそ

 X線観測研究

おおぐま座のM82銀河が大爆発して放出した約1千万度の巨大な火の玉(プラズマ)を,「すざく」衛星の裏面照射型CCDが捉えた様子. 「M82の帽子」と名付けられている. M82銀河の場所には,米国「チャンドラ」X線衛星,「ハッブル」宇宙望遠鏡, 「スピッツァー」赤外線衛星で取得された3色写真を重ねた. 詳しくはこちらへ.

 X線衛星と観測装置の開発

左は「すざく」衛星搭載のXIS.京大,阪大,宇宙研,MITの共同開発です. XISのファーストライトについて詳しくはこちらへ. 右はASTRO-H衛星に搭載するX線CCD素子のプロトタイプです.京大,阪大,国立天文台で共同開発をしました. 詳しくはこちらへ.

宇宙からのX線は厚い地球大気によって吸収されてしまいます.そこで人工衛星などの飛翔体を使って大気の外に行く必要があります.

宇宙X線観測の大きな魅力は,自分が作った装置で自ら観測し,新たな発見が出来ることです.私は国内外の研究者と協力し,X線衛星の実現と搭載観測装置の開発を行っています.これまでに「あすか」衛星のガス蛍光比例計数管GISと「すざく」衛星のCCDカメラXISを開発しました.上に示したX線写真もXISで撮影したものです.

現在,日本の次期X線衛星ASTRO-H(2014年打ち上げ予定)搭載のCCDカメラSXIの開発と,それに続く日本の衛星や国際X線衛星に向け,SOIと呼ばれる最新の半導体技術を応用した新型の観測装置SOIピクセル検出器(SOIPIX)の基礎開発をしています.

私は「あすか」「すざく」をはじめとする日本のX線衛星などを使って,高エネルギー天体の観測研究を行っています. これまでに行ってきた主な研究領域は(1) 銀河・銀河団の高温プラズマ,(2)中質量ブラックホール,(3)天の川銀河中心領域です.プレスリリースをご覧ください.

 

 ビデオメッセージ(2011.06 ローレンツ祭)

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