うーん。すすめてくれた先生の授業は面白かったし、わかりやすかったのだが、
この本はちょっと・・・悪い本ではないのだろうが、いまいちわかりづらい。
まずもって、本の形式が悪い。小さくて生理的に嫌だった。
解析力学には他にもいっぱい良い本があるから、そちらの方にしてはいかがだろう。
力学 ランダウ・リフシッツ著
というわけで、この本はいかが?
ランダウ・リフシッツの本は難しい、
というイメージがあるが、この本は別。
難易度は大貫先生の解析力学とほぼ同じである
(むしろこっちの方がやさしいのでは??)。
この本の良さはいまさら言うまでもないだろう。たくさんの人がこの本を読んでいる。
力学 原島 鮮著 ショウカボウ
実際私が使ったのはこの本だ。これは上に書いた「解析力学」を買ってしまったあとで、
なにかもっと良い本はないものか、図書館で探している時にたまたま見つけた本である。
あまり有名ではないが、わかりやすくて良い本だと思う。
実際的な問題が多く取り上げられているので、
演習の問題などに直結しやすいという利点もある。
反面、正準変換など、理論的な内容にはあまり多くのページを割いていない。
だが、それを補ってあまりある読みやすさだ。
理論電磁気学 砂川重信著 紀伊国屋書店
教官指定の教科書である。
難易度はかなり高い。しかし、この本に関しては頑張るだけの価値があると思う。
本の形体は箱入りで、当然ハードカバー。見るからにかたそうなイメージだ。
私は2年の前学期からこの本で勉強していたが、確かに難しいが、
読めないというほどでもなかった。ただ、一年の時に微積分を適当にやっていた人には
(私もそうだった)きついので、かるく勉強しておいた方が良い。
さらにかんたんなベクトル解析の本を一冊やれば、
かなりスムーズに入って行けると思う
(そんなに勉強できるか!って言われそうだが・・・)。
まあ、そんなに頑張らなくても、私でさえなんとか1年間やっていけたから、
大丈夫であろう。とにかく、オススメの一冊だ。
電磁波の物理 清水忠雄著 朝倉書店
この本は、後期で指定されたものである。ちなみに、後期の範囲は
砂川著 理論電磁気学 の8、9章に関する分野である。
私はこの本は購入せず、前期に買った理論電磁気学で勉強した。
ただ、波の式の取り扱いに慣れていないと、この分野はちょっと難しい。
そこで、すこし難度が落ちるこの本を図書館からかりてきて、わからなくなったら、
こちらで勉強した。
内容はとてもわかりやすい。もうすこし肩の力を抜いて勉強したいという人は、
こちらをメインにしても良いだろう。
複素関数の微積分 高見著 講談社
このシリーズの本はいくつか読んだが、基本的に読みやすい。
物理学科の学生ならば、複素積分、フーリエ解析、微分方程式など、
いくつかの数学の授業があると思うが、
すべてこのシリーズの本を使うというのも一つの手だろう。
それほど数学的厳密さを求めていない(もちろんその分、
実際的な力を持つことを目標としなければならないが)人におすすめ。
フーリエ解析とその応用 州之内源一郎著 サイエンス社
私がフーリエ解析を学ぶのにメインとしたのがこの本である。
この本は非常に薄いので、頼り無ささえ感じる。
しかし、重要な事柄は網羅されているので安心して欲しい。
説明は非常に分かり易く、ページ数は少ないので、
頑張れば3日程度で読み終えることも可能である。
このような物理でよく使う数学は、まず使えなければなんにもならないから、
この本でさっさと理論を理解して、演習に入ってしまうのが良いと思う。
薄くて場所をとらないので、他の勉強をしている時にも
ちょっとした公式集のように使える。