X線用CCDは、X線検出器としての地位を確立し、Chandra、XMM-Newtonそれぞれ
のミッションで、主検出器として特長を活かした観測を行っている。そこで、銀河団観測の立場からXISを特長を活かした観測とは何かを議論する。XISの特徴のひとつは、その低バックグランドがあげられる。特に6keV以上の高エネルギー側では、Newtonとの有効面積の違いは、最大でも30%程度しかなく、銀河群のハード成分の検出等においては、その特徴を大いに活かせると期待される。
実際の軌道上でのバックグランドの予測は難しいが、ASCA/SISのバックグランドの数倍程度を仮定したシミュレーションでも、HCG62などの代表的銀河群では、ハードバンドの超過成分が検出可能であると分かった。本公演では、さらにBIのCCDを利用した、銀河団からのWHIMの検出の可能性についても議論する予定である。