開催趣旨
観測技術の進展により、電波からガンマ線、さらには宇宙線、重力波と様々な観測手段を我々は手に入れ、
多波長・多粒子天文学が始まりつつあります。特にガンマ線帯域は、Fermi が GeV 領域において3000天体を報告し、
2018年には CTA が >30 GeV 領域での観測を始動し、1000天体程が発見されると期待されています。
しかし、 MeV ガンマ線帯域は、観測の難しさから、1991年に打ち上げられた CGRO 衛星以降大きな進展がありません。
CGRO の MeV ガンマ線装置 COMPTEL によって観測された天体数はわずか 63 天体(内ガンマ線バーストが31。)にとどまっています。
MeV ガンマ線は X 線以下の低エネルギー領域とガンマ線領域をつなぐ帯域であると同時に、
核ガンマ線という新しい観測指標を我々にもたらす重要なエネルギー帯域でもあります。
そこで、本研究会では将来の MeV ガンマ線気球や衛星を目指し、MeV ガンマ線観測装置の現状・展望をまとめつつ、
MeV ガンマ線で可能となるサイエンスの勉強を兼ねた研究会を持つことになりました。
皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
参考資料:MeVの「現実的な」感度計算
開催日時・場所
日時:2017年2月27日(月)
2月28日(火)
場所:京都大学 北部総合教育研究棟 益川ホール (地図の「13」の建物 1階)
世話人
井上 (ISAS)、渡辺 (ISAS)、中澤 (東大)、小高 (KIPAC)、前田 (京大)、高田 (京大)
主催
京都大学、宇宙科学研究所