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ガス飛跡検出器の開発

Time projection chamber (TPC)

tot.pngTPC.png我々の研究室で開発しているμ-PICは、
どのピクセルから信号が得られたか、を特定することで2次元の情報を取得できます。
これに加えて、別の検出器を用いてトリガーを生成し、
トリガー発生から、μ-PICで信号が得られるまでの時間を測定すると、
μ-PICとは垂直な方向の距離の情報を得られます。
このような検出器をtime projection chamber (TPC)と呼びます。
μ-PICを用いたTPCでは、μ-PICの2次元位置情報と時間情報を合わせて、
荷電粒子の3次元飛跡が得られることになります。


tot_tracks.pngμ-PICを用いたTPCでは、データ量を抑えつつ、詳細な電子飛跡を得るため、
読み出し一つ一つにしきい値を設け、
信号のしきい値に対する大小関係をON/OFFのみで保存する、という手法を取っています。
また、信号の持続時間を全て記録することで、エネルギー損失の大小を推測することも可能です。
このTPCを用いると、宇宙線ミュー粒子やコンプトン反跳電子の詳細な飛跡が得られ、
その空間分解能は0.5〜1 mmとなっています。